1995年生まれの「man」さんという書き手による短編集です。
新しい書き手との出会いを提供してくれる「シリーズ人間」の2冊目にあたる本作。manさんの経歴的なことは、巻末にある著者インタビューを読んでもほとんどわからないのですが、文章を読んでいると、manさんの見た世界がそのままダイレクトに伝わってくるような面白さを感じます。
保坂和志さんの小説が好きな方にはぜひ手にとってもらいたい一冊です!
以下のURLに読者の感想コメントも含めた詳細がまとめられています。
https://note.com/natsuhasha1/n/na98c4f72bed8
文庫判/78ページ
(以下、公式インフォより)
文字を追うことでしか入り込めない世界。ひらがなで紡がれる、manワールド全開のデビュー作!
現実の精密な観察者として、人物・動物・ものの生々しい感触を描く。さきの見えないあたらしい調べのなかで、なつかしい感覚を呼び起こさせる異色の小説集。
三歳の〈わたし〉が見えてくる「光線」、三年二組の教室からはじまる「たかしくん」、仕事の連絡を待つ「天」、カニを食べにホテルにきた「大和田」、ある日の電車のなかの様子を描いた「しゃりょう」、長距離バスで渋滞に巻き込まれる「もくよう、ひる」、表題作「象・近場」など全7編。
巻末には、著者描き下ろしの4コマ漫画8話(コウイチ、変転、あの日の、何十年、しのはら、有名人、田園、夏山)を収録。4,000字の著者インタビュー掲載。
目次
──────────
光線
たかしくん
象・近場
天
大和田
しゃりょう
もくよう、ひる
4コマ漫画
著者インタビュー
あとがき
──────────