インディーズ漫画界で数々の伝説的名作を生み出してきた香山哲さんが、電子漫画アプリ「ebookjapan」で連載していた『ベルリンうわの空』が紙の単行本になりました!!
シンプルに海外生活記としてもとても面白いのですが、それだけでない色々がたくさん詰まった作品です。
国や社会の成り立ちかたのこと、人が人と暮らしていくこと、生活を自分の意思で作っていくこと。ベルリンだけにとどまらない、日本を含めた世界中で共通する大切なことが、わかりやすくユーモラスに描かれています。
いろいろなものを俯瞰的に考えるマクロな目線と、個人的な好みや関心を基準に行動するミクロな目線のバランスが絶妙で、1話読むごとに本を閉じて「自分はどうだろう」と思いを馳せてしまうので、なかなか読み進まなくて大変でした。
人によっては「何が面白いかまったくわからない」と思うでしょうが、
人によってはこの本があることで呼吸がしやすくなったり、心の中にずっと寄り添う支えになってくれる、かけがえのない読書体験になると思います。
そんなわけで万人に勧められる本ではありませんが、シカクの通販ページを見てる人になら勧めてもいいのかな。死ぬほどオススメなのでぜひ読んで!!!
こちらで第1話の試し読みができます!
168ページ
(以下、イースト・プレス公式サイトより)
ドイツ、首都ベルリン。ベルリンといえば、壁、ビール、ソーセージ。だけじゃなくって、様々な文化、様々な人々…、パリや東京とも並ぶ国際都市だ。そんな街で僕は…、僕は…、あんまり何もしていない! ベルリンという街に「なんとなく」で移住してしまった僕は、派手な観光も、胸躍る冒険もなく、ただ毎日を平凡に過ごしている。そんな僕を人はいつも「うわの空」だというのだけれど、僕なりに、些細だけれども大切なものを集めている。 ベルリンでぼんやり生きる僕の生活の記録と、街から得られる空想と、平凡な毎日ゆえに楽しめる、ちょっと小さな冒険の書。
◎とてもうれしいオール2色印刷
◎書籍版限定書きおろしコラムも収録
香山哲(かやま・てつ)
漫画家。
『香山哲のファウスト1』が2013年に第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査員推薦作品に入選。
『心のクウェート』がアングレーム国際漫画祭オルタナティブ部門ノミネート。