臼田捷治「〈美しい本〉の文化誌 装幀百十年の系譜」

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(公式から引用)

紹介

夏目漱石『吾輩は猫である』以降、約110年間に日本で刊行されてきた、美しい本350冊を振り返り、ブックデザインの変遷について書かれた本です。

ベストセラーや話題になった装幀のほか、村上春樹『ノルウェイの森』など著者による装幀、恩知孝四郎や芹沢げ陲覆氷芸家による装幀、文化人や編集者による装幀を紹介。書籍で使われてきた用紙や書体に至るまで、あらゆる角度から近現代の装幀について解説しています。著者は『装幀時代』『現代装幀』『装幀列伝』『工作舎物語』など、装幀に関する書籍を多数執筆している臼田捷治氏。

日本の造本文化を支えてきた装幀家、著者、編集者らの仕事でたどる日本近代装幀史の決定版です。

[目次]
第一章:日本の装幀史を素描する
第二章:目も綾な装飾性か、それとも質実な美しさか
第三章:様式美を支える版画家装幀と〈版〉の重みと
第四章:装幀は紙に始まり紙に終わるー書籍のもとをなす〈用紙〉へのまなざし
第五章:〈装幀家なしの装幀〉の脈流ー著者自身、詩人、文化人、画家、編集者による実践の行方
第六章:タイポグラフィに基づく方法論の確立と 書き文字による反旗と
第七章:ポストデジタル革命時代の胎動と身体性の復活と
・人名リスト
・書籍名索引

目次
第一章:日本の装幀史を素描する
第二章:目も綾な装飾性か、それとも質実な美しさか
第三章:様式美を支える版画家装幀と〈版〉の重みと
第四章:装幀は紙に始まり紙に終わるー書籍のもとをなす〈用紙〉へのまなざし
第五章:〈装幀家なしの装幀〉の脈流ー著者自身、詩人、文化人、画家、編集者による実践の行方
第六章:タイポグラフィに基づく方法論の確立と 書き文字による反旗と
第七章:ポストデジタル革命時代の胎動と身体性の復活と
・人名リスト
・書籍名索引

前書きなど
はじめに  各言語圏固有のかたちの中の日本の装幀文化 

書物を読者に書店などで届ける際に、その選択の手がかりを、書名・著者名・版元名を付し、装画や写真などをあしらうことで提供するのが、本の〈顔〉である〈装そう幀てい〉だ。そして、書物と相対したときの喜びに、いわゆる〈美しい本〉との出会いがある。内容にふさわしい装幀によって装われた美本をおもむろに我が掌に収める――。何物にもかえがたい愉悦であり、醍醐味である。
 極論すれば、書名と著者名、それに出版社名、定価の表示があれば、とりあえず成立するのが装幀だ。しかし、その書名を活字で組むのか、レタリング(デザイン文字)でいくか、手書き文字にするのかと分かれる。活字の場合も明朝体にするか、それともゴシック体にするのか。そして、それを大きく押し出すのか、逆に小さく控え目に置くのか、縦組にするのか横組にするのか……。見知らぬ街に立ち入ったときのように、さまざまな選択肢が待ち構えている。
 実際に本を手にとると、函やカバーの用紙の材質がそなえる手触り、見返しのハッとするような色調、ページを繰るときのかすかな紙すれの音とやさしい手触り、ほのかにかぎとれるインキの匂いなどが五感を刺激してやまない。本に固有の感触と物性である。さらには、「花ぎれ」(背の内側上下に貼る布)のような極小世界の色模様の選択や栞しおり紐ひも
(スピン)の色合い・風合いにも、装幀者の心づかいが感受できるときの新鮮な驚き。
(以下、略)

版元から一言
明治から令和まで日本の造本文化を支えてきた装幀家、著者、編集者らのブックデザイン約350冊でたどる日本近代装幀史の決定版。『装幀時代』『現代装幀』『装幀列伝』『工作舎物語』など、装幀に関する書籍を多数執筆している著者の集大成ともいえる一冊です。

著者プロフィール
臼田 捷治 (ウスダ ショウジ) (著/文)
1943年、長野県生まれ。『デザイン』誌(美術出版社)編集長などを経て1999年からフリー。グラフィックデザインと現代装幀史、文字文化分野の編集協力および執筆活動に従事。おもな著書に『装幀時代』(晶文社)、『現代装幀』(美学出版)、『装幀列伝 本を設計する仕事人たち』『杉浦康平のデザイン』(ともに平凡社新書)、『工作舎物語 眠りたくなかった時代』(左右社)、編著に『書影の森 筑摩書房の装幀1940ー2014』(みずのわ出版)などがある。日本タイポグラフィ協会顕彰 第十九回佐藤敬之輔賞を受賞。