『脱力ホラー映画の世界』でもおなじみ、レインボー祐太さんによる新作本です。
レインボー祐太さんが生後20年ほどを過ごした山奥の僻村。
そこに暮らしていた天然記念物とも呼ぶべき強烈で特異な村人たちから
少年時代に「毎日溢れんばかりの驚きと笑いをプレゼントしてもらった」そうです。
彼らに思いを馳せ、記憶を掘り起こすように書かれた本書は、
当時の少年を、そして現在の私たちを爆笑させるような奇天烈なエピソードが詰まっていながら、
それでいて「大人の視点」で彼らを見つめ直したときに妙な悲しさや寂寥感を感じることもあり、
なんとも言いがたい不思議な読後感を味わえます。
天然と狂気が支配する山奥の暗黒世界を存分にご堪能あれ!
B6版 / 110ページ
[目次]
まえがき
二十世紀の桃太郎 〜米山のオヤジ〜
永遠のモラトリアム 〜米山のムスコ〜
食べかけのアイスクリーム 〜鹿田商店〜
幕間コラム:広いながらも貧しい我が家(前編)
歌になったアル中 〜沢田のじじい〜
現代に残る田舎巡査 〜村への左遷駐在史〜
生きていた乙女心 〜猫屋敷のばばあ〜
幕間コラム:広いながらも貧しい我が家(後編)
山奥のスウィーニー・トッド 〜ビューティーサロン〜
四つ辻の監視人 〜大黒屋のじじい〜
雑種とミックスのはざまで 〜ケン〜
村といつまでも 〜じいさん〜
あとがき