植本一子さん、碇雪恵さん、柏木ゆかさんという三人による共著です。
三人は普段からよく集まる仲良しだそうなのですが、「ピコちゃん」こと柏木ゆかさんが、ある日の待ち合わせ時間に現れず、後になって、事故で怪我をしてICUに居ることがわかります。
本書はその知らせを受け取ってから植本一子さん、碇雪恵さんが過ごした不安な日々の記録と、大変な思いをしつつも徐々に快方に向かっていく柏木ゆかさんご自身の記録とが一冊になったものです。
ある日突然起こる一大事に対して、三人がどう向き合っていったかが生々しく伝わってきます。帯の色は3種類あり、ランダムでお送りします。
18.5cm ×10.5cm / 124ページ
(以下、公式インフォより)
植本一子 碇雪恵 柏木ゆか
『われわれの雰囲気』
ピコちゃんが倒れた!
約束の時間に友達が来ない。音沙汰もない。何かがおかしい。嫌な予感がする...... 。その予感は的中、友達はいまICUにいて、意識がないらしい。でも、コロナ禍では病院へかけつけることもできない。
目を覚まさない友達をめぐる日々の記録と、意識を取り戻してからの本人による日記を収録。
今振り返って印象に残っているのは、知っていたはずの「人間はみんないつか死ぬ」の中に自分が入っている自覚がなく、今回の怪我と入院でそれが「自分も死ぬ」になったことです。またうまく言葉にできませんが、スイッチがひとつ切り替わったかのようです。そしてそれを形に残せてすごくうれしい。
(おわりにより)
目次
はじめに
何をみてもピコを思い出す 植本一子
ピコちゃんが未読だった時のこと 碇雪恵
*
おわりに
怪我と入院の雰囲気 柏木ゆか
著者 植本一子
碇雪恵
柏木ゆか
装画 近藤聡乃
装丁 川名潤
校正 藤本徹
協力 柴山浩紀
植本一子(うえもと ・いちこ)
1984年広島県生まれ。写真家。2003年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。2013年、「下北沢に自然光を使った写真館 「天然スタジオ」を立ち上げる。著書に『かなわない』など。
碇雪恵(いかり・ゆきえ)
1983年北海道生まれ。ライター。2022年11月に自主制作本『35歳からの反抗期入門』を発売。新宿ゴールデン街のバー「月に吠える」金曜店番。
柏木ゆか(かしわぎ・ゆか)
1983年神奈川県生まれ。人事・労務担当。国家資格キャリアコンサルタント。