春菊・麗日「KOBE LOSTFUTURE」

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1,454円(税込1,599円)

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阪神・淡路大震災によって大きなダメージを負った街・神戸。
この本は神戸を「かつて未来を失った / いつも未来の予感がする街」と捉え、
神戸市内を中心に近未来的な風景を収めた写真集です。

美しく整った神戸の街を歩いていると震災が遠い昔のように思えますが、
当時を知る人たちから当時の思い出や「ここはあの時こうなっていた」という話を聞くと
目に見えない震災の爪痕が残っていることを肌で感じます。
歴史と歴史の狭間にある「今」だからこそ捉えられた風景や瞬間を閉じ込めた、
印象的な写真ばかりが収録されています。

B5変形判 52ページフルカラー

(「巻頭言」より)
いや、海も山も、今だってちゃんとある。もちろん。僕が話しているのは、今ここにあるのとは別の海と、別の山の話なのだ。―― 村上春樹『神戸まで歩く』より

神戸は、かつて未来を失った街だ。1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災によって、この街は計り知れないほどの痛みを負った。
その深い衝撃の前と後で、まるで世界はふたつに引き裂かれてしまったかのようだ。震災と、「失われた20年」と呼ばれる日本の長い経済的停滞の時代によって、神戸からは多くの未来が失われることになった。

あるいは、神戸はいつも未来の予感がする街だ。19世紀の開港以来、神戸港に出入りする多くの船舶は、商品とともに、世界中の都市の自由な空気をこの街に運んできた。
高度経済成長期にかけて造られた、沖に浮かぶ二つの人工島や、各地で催された博覧会の記憶は、いまも未来への想像力を刺激し続けている。

あれから25年以上が経ち、世代交代と本格的な都市の再開発によって、失われた未来の痕跡は年々薄れつつある。われわれは、神戸の「ポスト震災」の時間が終わろうとしているという予感の中でこの小さな写真集をつくりはじめた。

記憶の波打ち際では、いまでも失われた未来の残響が寄せては返している。「すでに」と「未だ」という時の狭間で収められたこれらの風景が、過去を記憶し、渺茫(びょうぼう)とした未来へと神戸の新たな魅力を伝えてくれることを願っている。