皆本夏樹「フェミサイドは、ある」

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36歳の男が、万引きした店で女性店員に注意されたことを機に女性を逆恨みし、「幸せそうな女性を殺したい」という動機で、小田急線車内で女子大学生が複数回刃物で刺して重傷を負わせるという事件が、2021年8月6日に起きました。

自分勝手な理由から女性そのものに対する憎悪を募らせて犯行に及んだという事件であり、本書の著者である皆本夏樹さんはそれを”「性別を理由にした女性の殺害」と定義される「フェミサイド」だ”と捉えます。

しかし、テレビ等のメディアのほとんどは、この事件が女性に対する憎しみから起きたものであったという側面を伏せ、無差別殺人事件であるかのように報道を繰り返します。この事態に強い違和感をおぼえた著者は、Twitterで行動を呼びかけ、「フェミサイド」への抗議運動を展開していきます。

本書はその経緯と、実際に運動をしていく上でどんなハードルが待ち受けていたかを記録するものです。


B6/60ページ

(公式から引用)

2021年8月6日夜、小田急線車内で女子大学生が複数回刃物で刺されて重傷を負い、男女3人が切りつけられ、6人が転倒するなどしてけがをした事件が発生しました。「幸せそうな女性を殺したい」と殺意を持って女性を刃物で刺した、との容疑者の供述が報道されました。

これは「性別を理由にした女性の殺害」と定義される「フェミサイド」だ、女性であることを理由に向けられた暴力と差別をなかったことにしてはならない。そう考え、立ち上がった一人の大学生が、「フェミサイドは、ある」と言い続けた行動の記録です。

【目次】
まだ知らなかった日
ポストイット・テロリスト
フェミサイドは、ある
要望書を作る
#小田急フェミサイドに抗議します デモ
「私たち」とは誰か?
1ヶ月後の #小田急フェミサイドに抗議します デモ
南米の反フェミサイド運動
運動には人とお金と時間が必要だ
大学生たちが記者会見をする
内閣府男女共同参画局長に署名を提出する
おわりに

【概要】
『フェミサイドは、ある』
著 皆本夏樹
2022年8月17日発売
定価 1000円+税
B6版・60ページ
デザイン 井上麻那巳
発行 gasi editorial
発売 タバブックス

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