(公式インフォより引用)
紹介
いいの? そんなに頭の中を贅沢に出しちゃって、もったいなくない? 2人ならこの1文で一冊分じゃない? それとも、脳内に溢れすぎて出さないとどうかなってしまうの?? これは読んだだけで、自分の暮らす場所がどこだって物語にできるというドーピング本。ページを開くたびに脳内に切なすぎる映画が上映される感じ、上映時間はそのページにとどまって妄想する時間次第、はぁ、楽しい。---山里亮太(芸人)
美しく、儚く、切なく、哀しく、馬鹿馬鹿しく、愛おしい。
鬼才と奇才。文学界の異才コンビが詠む、センチメンタル過剰で自意識異常な自由律俳句集。
『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』に続くシリーズ第三弾。四〇四句の自由律俳句と五〇篇の散文を収録。
琴線に触れまくる言葉たち。
しみじみってもんじゃない。
誰もいない時計店で動いている針
写真にうつらない月を仰ぐ
もう引き返せないということもない
ブランコに濡らされた手を拭く
用途の無い棚を眺めている
そうだふりかけがある
*自由律俳句とは、五七五の形式を破り自由な韻律で詠む俳句のこと。
著者プロフィール
せきしろ (セキシロ) (著/文)
1970年、北海道生まれ。文筆家。主な著書に『去年ルノアールで』『たとえる技術』『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』などがある。
又吉直樹 (マタヨシ ナオキ) (著/文)
1980年、大阪府生まれ。吉本興業所属の芸人であり作家。主な著書に『火花』(第153回芥川賞受賞)、『第2図書係補佐』『劇場』『人間』などがある。