イラストレーターの惣田紗希さんによる、大槻三好・松枝という夫婦の短歌とイラストのコラボレーションブックです。
大槻三好は、昭和初期の群馬県太田市の歌人。その妻、松枝もまた歌人でした。二人が出会って恋に落ち、結婚して過ごした幸せな日々。そして出産後に訪れた松枝の突然の死と、遺された父と子の日々。
この本には、大槻三好・松枝の二人が過ごした短くも鮮やかな時間が、二人の詠んだ歌と、惣田紗希さんのイラストによって収められています。
天に登るかのような幸せな思い出と、悲痛な悲しみを込めた歌に心が揺さぶられる一冊です。
四六判/168ページ
(以下、公式サイトより)
太田市美術館・図書館「ことばをながめる、ことばとあるく 詩と歌のある風景」出品作品である大槻三好・松枝、惣田紗希 短歌×イラストレーション作品をもとにした書籍。
昭和初期、太田市の歌人大槻三好・松枝の出会い、結婚、出産、松枝の死、そして遺された子。みずみずしい口語短歌と太田にゆかりのある惣田紗希のイラスト・装丁で、二人の短くかけがいのない日々に思いを寄せた1冊です。
逢へるだろ さう思つて來て逢へた日よ 神が此の世に居るよな日だつた 三好
叶ったら魂が飛び 駄目だつたら気がふれるだろ 君との縁談 松枝
二つの心が一つにならふとしてるんです お天とさんお天とさんお笑ひでない 三好
夢かしら いやさうぢやないこんなにも君にしつかり抱かれてゐるんだ 松枝
惹かれ合う二人のことばは、 百年近い時を経て現代の私たちにもまっすぐ届きます。イラスト、装丁、短歌選出、エッセイすべてを手がけた、デザイナー・イラストレーター惣田紗希渾身の1冊です。